今回は、医療機器メーカーの営業の仕事内容についてです。
医療機器メーカーと言っても多数の診療科に対応しており、取り扱う製品によって働き方が違うと思います。
そして、きついのか、稼げるのか?そしてモテるのか??
実際にどのように働いているかを説明していきます。
きつい?モテる?稼げる?医療機器メーカー営業の種類と働き方
メーカーでも治療機器を取り扱うのか、大型機器などの取り扱いなのかで働き方も変わってきます。
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訪問件数
訪問件数に関してですが平均して1日2〜5件ぐらいではないかと思います。
他業界がどうかわかりませんが、比較してもそんなに訪問件数としては変わらないのではないでしょうか。
また、治療機器を取り扱う営業担当者と大型機器などを取り扱う営業担当者では異なると思います。大型機器などの治療にそこまで関わらない領域の担当者だともう少し件数も増えてきます。
まず治療機器を取り扱う営業担当者の訪問件数ですが、そもそも治療を行っている病院というのは限られるという点と、医師と面会出来る時間は限られているからです。
基本的には朝一の診療前(診療前なので本当に資料を渡す程度)とお昼前後、15時前後、夕方17時以降が面会時間の主になると思います。
治療機器を取り扱う営業担当をしている場合には、一緒に治療に入ることもありますので、そこで面会をするケースもあると思いますので、手術立ち会いを行うかどうかで1日の訪問件数は変わってくると思います。
大型機器などの取り扱いを行うメーカー営業の方はもう少し訪問件数も増える事になります。それはより多くの病院が取引対象の顧客となるからという点と、現場スタッフ以外にも事務関連の方々にも面会する必要が出てくるからです。
治療を行う病院はいわゆる大学病院や総合病院と言われる大規模な病院が多いのですが、それに加えて大型機器はクリニックなどのほとんど全ての病院が購入してくれる可能性があるのです。さらに本格的な商談となると、現場での製品説明以外にも事務担当者に説明したりと面会者が増えてくるのです。これによって面会する必要のある人物が増える為、訪問・面会件数が治療機器担当営業よりも増えるのです。
他にも、取引のある卸会社(代理店)に訪問も行います。代理店を訪問するのは朝か、夕方以降が多いです。代理店の担当者も大体昼間は病院に出入りして仕事をしている事がほとんどなので、朝か夕方になるかと思います。そこで情報交換や、新商品の案内、製品説明会、どの病院に製品を提案するかなどの打ち合せなどを行います。
面会方法
面会方法ですが、治療機器も大型機器担当も変わらないと思います。アポをとる場合と、取らずに待機して面会する場合があります。
アポを取る場合はメールや電話でアポを取って訪問します。取らない場合には、外来終了待機、医局前で待機などで出てきた際に声をかけて少し話を行います。
医局というものが何か聞き慣れないと思いますが、学校の先生の職員室をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。
医局前には医療機器メーカーだけでなく、MR(製薬会社の営業)の方も多くいます。これはなぜかわからないのですが、一緒に待機していてもMRさんの方が序列が低い傾向にあり、機器メーカーさんお先にどうぞみたいになるのです。さらにMRの方は皆さん必ず医師の斜め後ろから声をかけるという共通のルールみたいなものがあり、これは MRの方に聞いても理由はわからないそうですが、以前からの風習とのことでした。
営業方法
営業方法は、アポを取る際には説明会や製品デモ、講演会の際の演者の依頼など様々です。
アポ取りでなくて、外来待ち、医局待ち後の面会で話すこともありますが、その際にも短時間で伝わりやすいように製品関連の資料を持参して話すことが多いです。
そこで医師に興味を持ってもらえたら、説明会やデモを行うという流れにもなります。
人の体に使う製品なので、いきなり購入するということはほとんどありません。まず製品説明と人体モデルなどで製品デモを行い、実臨床にて試用頂くことになります。大型機器の場合には実際の操作画面をPC持参で見てもらうなどもします。
また、すでに治療で使用している医師の治療見学に同行したり、会社によってはラボなども持っている為、そこに集まっての集合トレーニングを実施することもあります。大型機器の場合には既に導入されている病院に見学にお連れすることもあります。
そして実際の手術での立会い中に製品についての質問や、病態における使い方のアドバイスを求められるので、それに回答しつつ、安全に使用してもらえるように使用方法を説明しつつ手術に同席するのです。ここできちんとした対応を行えるかどうかで今後の製品としての安心と、対応がきちんとしているかどうかで営業としての信頼を掴める事になるのです。医療機器メーカーの営業には製品の知識、疾患に対する知識、病態に対する製品の最適な治療方法の提案力が必要になってきます。
正直、勉強することが多い仕事です。なんと言っても顧客は医師という世の中で1番頭のいいお客様です。こちらも製品知識などは勉強していますが、顧客である医師も常に勉強していることがほとんどです。なので、医療機器や疾患について情報収集し続ける必要はどうしてもあります。
ちなみに、自分は勉強もできないからと諦める必要はありません。企業はきちんとトレーニングを行ってから現場に出してくれます。ここでほとんどの事が身に付きます。後は医師とコミュニケーションを取りながら、逆に教えてもらうような事を繰り返していけば、自然と知識も高まってくるのです。
学会・研究会・講演会
どの治療分野にも治療に関する最新の情報をシェアする為に学会というものが存在します。
これは全国の医師が集まることもあれば、地方や都道府県単位で行うこともあります。また、メーカー側のPRとする為に製品をテーマにした会を行うこともあります。
いずれにしても展示ブースを出したり、企業共催にて医師に製品に関するPR講演をして頂くなど、多数の医師が集まることを利用した営業を行うこともあります。
こちらで製品に興味を持って頂き、現場レベルでフォローを行って導入していくケースもあります。
接待
最後は接待についてです。これは結構聞かれます。
医療機器営業やMR=接待というイメージが付いていると思いますので、「医療系の営業さんは大変ですよね〜」って言われるときには、接待を思い浮かべて言っているんだろうなと思ってしまいます。
ちなみに現在は基本的に接待としての会食は禁止となっています。しかし、実際は抜け道があり、昔ほどではないですが接待は行われています。ですが、予算も大体1人1万円ぐらいであることも多いので、本当に高級なお店でよくドラマに出てくるようなThe接待というような接待は行えないというのが現状です。
特に国公立系の病院に対しては絶対に禁止です。これは接待を受けた側の医師も罰則が出ますので、本当にできません。営業自身もこのような立場の顧客に接待を行った場合には、かなり重い罰則が出ます。おそらくほとんどの企業で解雇になるのではないかと思われます。
代理店の方とは販売の協力のお礼で同席することもあります。代理店の方はいわば仲間なので、企業関係者同士で一緒に食事をしながら今後に関しても相談しますし、そこでまた一緒に頑張ろうとなります。
まとめ
以上が大まかな医療機器メーカー営業の仕事内容です。
治療製品か大型機器などかで訪問件数などは変わってきます。
製品のPRの流れなどはまずはデモからで、ここで気に入って頂けるかどうかが勝負であり、いい製品と思わせることも営業の腕の見せ所になります。
勉強などは大変ですが、実績も出せるようになるとやりがいのある仕事です。
達成感とインセンティブが魅力の仕事ではあります。
きつい?モテる?稼げる?
きつい?
売上進捗が悪い時は精神的にきついし、いくつも案件が重なっている時もきついかもしれません。
ただ、これはどこの業界で営業をしても同じかと思います。
同じキツイ思いをするのであれば、高収入の分野でキツイ思いをした方がいいかなと
モテる?
これは以前の記事の通りで、モテる要素は多分にありますが、最後は人間性です。
稼げる?
世間一般的には稼げると思います。
正直、これはある程度安心して大丈夫かと思っています。
医療機器営業に転職するには
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