履歴書、ES、職務経歴書を作成するときには、いいふうに見られようと思って、無難なことを書きがちです。しかし、そんな無難な履歴書などは、企業側の目には留まりません。
やはり、自分自身の付加価値をアピールしてこそ、印象に残りやすく、次のステップにつながりやすいのです。
履歴書、ES、職務経歴書でアピールできる付加価値とは
・「誰よりも優れている点」=「履歴書、ES、職務経歴書でアピールできる付加価値」
と考えてください。つまり、自分自身の付加価値を考えるにあたっては、「他人よりも優れていることは?」と自問自答してみるといいわけです。そして、その答えを履歴書などに書くことで、付加価値をアピールしたことになるのです。
・営業で携わった商品の売上高
・仕事で関わってきた商品の数
・効率的に仕事を進める能力
・誰とでも雑談できるコミュニケーション力
・営業に対する情熱
などといった感じに、他人よりも優れている点があると思うので、見つけてみてくださいね。
ちなみに、20代が転職を希望する場合、実績よりも意欲が求められる傾向にあります。そのため、「営業に対する情熱」といったような、意欲に関わる付加価値でも、充分にアピールすることができますよ
履歴書、ES、職務経歴書に、自分の付加価値を書く
履歴書、ES、職務経歴書を作るにあたって、遠慮する気持ちは全く必要ありません。もちろん、低姿勢になる必要もないですし、そのような姿勢は不利にもなりかねません。
「書類選考を通過したい」と考えるのであれば、自分自身の付加価値をアピールしてゆきましょう。それも、「図々しいのでは?」と思えるくらい、自信を持った態度で挑んでゆきましょう。
確かに、「出しゃばりすぎ」と思われるかもしれませんが、それで全く問題ないのです。実際に、自信がないような人など、不採用にしかなりませんからね。
書類選考が通らなければ、面接には進めない
転職活動で応募をすると、まずは書類選考をすることになりますね。つまり、まずは履歴書、ES、職務経歴書などを作成して、それを企業に提出するわけですね。そして、そんな書類選考で評価されて、無事に突破できると、やっと面接にたどり着けます。
採用されるためには、書類選考の突破が、絶対条件になってきます。いくら面接の自信があっても、書類選考で落ちたら、そこにはたどり着けませんからね。
だからこそ、「この人と働きたい」と思われるような履歴書などを、提出しなければいけないのです。
学歴がなくても書類選考は大丈夫!
よく、「低学歴の人は転職活動では不利」と考えて、消極的になる人がいます。例えば、履歴書に学歴を書くときに、「これでは採用されない」なんて思う人もいるようなので驚きです。
転職活動の履歴書、ES、職務経歴書においては、自分自身の付加価値が大切になってくるわけです。
もちろん、高学歴であるということも、充分な付加価値になります。しかし、付加価値になり得るものは、学歴だけではありませんよね。つまり、「高学歴な人」を越える付加価値を伝えることができれば、充分に評価してもらえるのです。
ちなみに、「学歴よりも、実績や意欲のほうが大切」と考える企業がほとんどなので、安心してくださいね。
自分自身の学歴に自信がないのなら、「高学歴を越える自分自身の付加価値」を用意すれば問題ないということです。
凡人であることを伝えても意味がない
履歴書などで付加価値をアピールしない場合、「凡人であることを伝えている」と言っても過言ではありません。もちろん、凡人であることは、素晴らしいことでしょう。ただ、書類選考の段階で、凡人であることを伝えても、採用には近づけないのです。
・「トラブルは起こさないだろう」
・「長く勤めてくれるだろう」
・「最低限の仕事はこなしてくれるだろう」
などというのが、「企業が考える凡人像」になります。つまり、多くの企業にとって、凡人は必要となる人材なのです。
ただ、大多数が凡人なわけですから、それを書類選考で伝えても、企業側の印象には残りません。
人気商品には付加価値がある
転職活動で採用されやすい人は、「売れる人」とも考えることができますね。まさに、多くの企業から内定をもらえる人は、「人気商品」と考えてもいいでしょう。
では、少し転職活動から頭を離して、「街中の人気商品」について考えてみましょう。例えば、「街中の人気ラーメン」を、思い浮かべてみてください。
人気商品=付加価値がある=印象に残る
あなたの街の人気ラーメンを、1つだけ脳裏に浮かばせてみてください。そして、「なぜ人気があるの?」と、自問自答してみてください。
おそらく、すぐに答えが出たはずです。そして、そんな答えこそが付加価値であり、印象に残る要因になっているのです。
・コッテリとしていて食べ応えがある
・珍しい食材でダシをとっている(牛骨など)
・女性が好むようなヘルシーなラーメンである
・とにかく料金が安い
・カウンター1席ごとに仕切りがあり、隣の目線が気にならない
といった具合に、人気ラーメン店には、何らかの付加価値があるものなのです。もちろん、付加価値というものは、万人ウケはしません。例えば、「女性が好むようなヘルシーラーメン」は、男性ウケはしないでしょう。
ただ、付加価値のある商品というものは、万人ウケしないというデメリットがある反面、印象に残るというメリットがあるのです。
無難な商品=付加価値がない=印象に残らない
今度は、あなたの街の「無難なラーメン」を提供する店について、考えてみてください。おそらく、そのラーメンには付加価値がなく、印象にも残らないはずです。
「無難なラーメン」=「ノーマルな醬油ラーメン」といったところでしょうか。そんな、「ノーマルな醤油ラーメン」についてですが、それを提供する有名店は、果たしてどれだけあるでしょうか。
おそらく、「今日はノーマルな醤油ラーメンを食べたいな」と思ったとしても、店選びのときに戸惑うはずです。
もちろん、ノーマルな醤油ラーメン(無難な商品)は万人ウケはするのですが、人気商品にはなりにくいのです。
転職活動における人気商品になろう
・付加価値のあるラーメン…万人ウケしないが、人気商品になれる
・無難なラーメン…万人ウケするが、人気商品にはなれない
ということですね。そして、これと同じような考えを、転職活動の書類選考にも当てはめることができます。
・付加価値のある人…万人ウケしないが、印象に残りやすく、書類選考で通りやすい
・無難な人…万人ウケするが、印象に残りにくく、書類選考も落ちやすい
ということです。もちろん、無難であることは素晴らしいですが、書類選考を通過したいのなら、付加価値をアピールして人気商品になってゆきましょう。
「万人ウケしない」というリスクは受け入れる
何度も言うように、付加価値をアピールする以上、万人ウケすることはありません。つまり、「この人は苦手だな」と企業から思われる可能性は、充分にあるのです。ただ、万人ウケはしませんが、企業側の印象に残ることはできるわけです。
転職活動の書類選考においては、印象に残ることが大切でしょう。やはり、無難な履歴書などを提出しても、周りのライバルに埋もれてしまうだけですからね。
「万人ウケしない」というリスクを承知してでも、付加価値をアピールして印象に残ったほうが、結果として書類選考で通過しやすくなるものですよ。
「嫌われること」も受け入れる
また、付加価値があるということは、個性的であるということですから、嫌われる可能性も充分にあります。そのため、転職活動を進めるにあたっては、「嫌われること」も受け入れましょう。
例えば、日本のトップである歴代の総理大臣にだって、絶対に多くのアンチがいますからね。特に、人気な総理大臣であればあるほど、「熱狂的なアンチ」がいるものです。しかし、そんなアンチだらけの総理大臣だって、国民に支持されたからこそ、就任できたわけです。
あなた自身だって、付加価値をアピールすれば、嫌ってくる企業は出てくるでしょう。ただ、あなた自身を支持してくれる企業も現れるため、結果として転職活動はいい方向に進みますよ。
そもそも、嫌われたとしても、書類選考の段階で不採用になるだけです。もちろん、その後は全く関わることはありませんので、気を楽にして付加価値をアピールしてゆきましょう。
履歴書、ES、職務経歴書の書き方の例
転職活動の書類選考では、付加価値をアピールしてゆくことが大切なわけです。つまり、無難なものに仕上げるよりも、嫌われることを受け入れてでも、付加価値を書いてゆくべきなんですね。ここからは、具体的な付加価値のアピール方法について、提案をさせていただきます。
履歴書では志望動機で付加価値を
ほとんどの企業は、求職者の履歴書を見るとき、「志望動機」を入念に確認します。つまり、志望動機の内容次第で、書類選考を突破するチャンスを広げることができるのです。
だからこそ、履歴書の志望動機を書く欄には、絶対に自分自身の付加価値を入れておきましょう。
・今までの実績を記述し、転職後も活躍できることを伝える
・転職後に携わる職種や業種や商品についての愛着を伝える
・とにかく働きたい意欲を伝える
といった具合に、誰にも負けない部分を付加価値にして、志望動機として上手にまとめてみるといいですよ。仮に、現職での実績がないとしても、意欲をアピールすることはできるので、絶対に付加価値は作れるはずです。
資格や学歴などでも付加価値をつけられる
・合格率の低い資格を持っている
・珍しい資格を持っている(仕事に活かせるもの)
・学生時代に専攻していた学部での成績はトップだった
というのも、誰にも負けない部分であるため、付加価値としてアピールすることができます。ぜひ、履歴書を書くときには、項目ごとに「誰よりも勝る部分はないか」ということを確認してみてください。
ちなみに、20代が転職を希望する場合、まだ「学生時代のこと」をアピールしても、企業から評価されやすいですよ。
ESも履歴書と同じ要領で
エントリーシートについてですが、企業ごとに項目が異なるので、一概に「こうしよう!」とは言えません。ただ、履歴書と同じ要領で、項目ごとに「誰よりも勝る部分はないか」ということを確認しながら書いてゆくことが大切です。
仮に、手書きタイプのESであるのなら、「力強い文字で書く」といった具合に、字体を他人と差別化してもいいですね。この場合、他人のESよりも目立つことになるため、付加価値となり、企業側の印象に残りやすいでしょう。
また、仮に、ワードタイプのESであるのなら、あえて太文字や赤文字を使って、目立たせてみるのもいいですね。
職務経歴書では、現職での意欲をアピールする
現職での実績があるのなら、それを職務経歴書に書くべきでしょう。本来、職務経歴書というものは、「自分が携わってきた仕事について」を書くものですからね。
しかし、いわゆる一般的な20代の営業職員である場合、それを職務経歴書に書いても、付加価値とはなりません。つまり、他の転職希望者の職務経歴書に埋もれて、企業側の目に留まらない可能性が高いのです。
もちろん、ある程度の職歴などは書くべきですが、それに加えて、現職での意欲などをアピールしてみてはどうでしょうか。
例えば、「現職では誰よりもやる気を出して営業を頑張ったこと」は、列記とした付加価値になりますよね。従って、それを職務経歴書に書いて企業に伝えれば、評価される可能性は高いのです。
まとめ
履歴書、ES、職務経歴書についてですが、無難な内容に仕上げても、評価されることはありません。やはり、無難な履歴書などを提出しても、他の転職希望者のものに埋もれてしまうため、なかなか書類選考は通らないのです。
書類選考においては、付加価値をアピールすることを意識してください。つまり、「誰よりも優れている点」を、履歴書、ES、職務経歴書に書くのです。そのようにすれば、企業側の印象に残りやすく、面接に進みやすくなりますよ。
ちなみに、20代の転職希望者である場合、「誰よりもやる気がある」といったような、「意欲」なども付加価値としてアピールできます。つまり、あなたが20代であるのなら、実績がなくても、充分に付加価値を作ることができるのです。
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