激務!?きつい!?医療機器営業の緊急手術での呼び出し対応

医療業界について

医療機器メーカーや医療機器代理店で営業として働いていると、手術などで使用する物品を取り扱うケースも多いと思います。

常に病院に製品を設置しておく事で、緊急対応が入っても勝手に治療が行われるケースもありますが、担当する診療科によっては、緊急呼び出しで都度物品を運び入れて対応を行うということもあります。

そうなると、安心して寝る事もできないのでは?
24時間365日呼ばれていたら身が持たない!

いくら医療機器営業職が高収入でも、こんなストレスには耐えられそうになく、敬遠する方もいるのではないでしょうか。

今回は医療機器営業の緊急での呼び出しの実際について記載させて頂きます。

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激務!?きつい!?医療機器営業の緊急手術での呼び出し対応

呼び出し対応は担当する領域次第です。呼ばれない領域もあります。

緊急手術で呼び出される頻度としてはそこまで多くはありません。呼び出しを行う診療科も大体決まっており、そうでない診療科は病院に設置してある製品で手術を行って頂くケースが大半です。

また、呼び出されるのは、病院の窓口になっている代理店営業担当が多いです。メーカー営業は医師からの指名があった場合に対応を行います。

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呼び出しのケース

病院からの呼び出しで対応が必要なケースは以下です。

代理店営業:病院に物品がないから運び込みを依頼される。

メーカー営業:代理店・病院に預けている製品では足りず、持ち運びを依頼される。難しい治療なので、製品の使用に関して相談したい。新製品導入から間もなく、使用方法が不安で立ち会いの依頼を受ける。

病院に物品を置いておくことはできないのか

上記の理由から、病院に物品を置いておくことはできないのか?と思った方もいると思います。

それはもちろん可能です。

しかし、それは一部の物品です。

下記で詳細に説明をさせて頂きます。

買う消耗品と借りる消耗品

小額の消耗品(シリンジ、チューブなど)は病院から代理店に発注依頼があり、そしてメーカーに注文をして、購入となります。

そして、物品を管理している資材課の方がそれぞれ使用する場所に補充していることがほとんどかと思います。

一方、手術で使う高額消耗品(人工股関節、カテーテル類など)については1つの値段で数万から100万を超える製品まで幅広いです。

そして、サイズラインナップもかなりの数があります。

病院は手術で使用した物や手術費用などを治療した患者さんに請求します。

しかし、製品を使用する可能性があるからという理由で病院が全ての高額消耗品を購入して保管しなければならないとなると、病院は常に大きな負債を背負うことになるのです。

せどりをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

この中古家電売れるだろうなと1000円で購入し、そのまま売れない時期があったとすると、購入した1000円はあなたにとってマイナスになってしまいますよね。

このように、もし病院が全てのメーカーの製品を使う可能性があるからということで購入するとなると、数千万から億単位の負債を一時的に背負う必要が出てきてしまうのです。

さらに厄介なことに、医療機器は滅菌処理というものをされておりますので、使用期限があります。

もし購入しても、その製品を使用しなければ、負債を取り戻すことができずに赤字になってしまいます。

メーカー資産の預託品

では、そんな高額な製品を大量に購入はできないし、いつ使うかもわからないということに対して、どのようにしているのでしょうか。

対処法として、医療機器メーカーの資産である製品を「貸出品」として、病院に設置するのです。

そうすると病院には置いてあるのですが、実質的にはメーカーが病院に製品を貸し出しているということになるのです。

そうすることで、病院としては物品を設置してあり、手術でいつでも使用することができるのに、負債を背負うことはなくなります。

そして、使用した時に代理店がメーカーに使用報告を入れることで、売上が上がるのです。

制度の問題点

この制度は一見してみると、病院の経営に負担はないし、1番いいのではないかと思われるかもしれませんが、メーカー側としてはやはり負担になるので問題があります。

それは、貸出をしている病院で使用されることがなかった場合、先ほど記載した滅菌交換の期限が過ぎてしまうケースがあります。

そうするとメーカーも資産を捨てる事になるので、赤字になります。なので、大盤振る舞いで貸出を行っても、使用されないと資産を失うというリスクが存在します。

コンビニなども賞味期限が経過したものは廃棄すると思いますが、医療機器も同じくそのような事が発生するのです。

貸出を行える数は企業側がある程度管理している

上記の理由から、多く出し過ぎて資産の回転が悪くならないようにしつつ、少ないと言われることがないように貸出数をメーカー側は調整します。

明らかに治療数が多い診療科領域では積極的に病院に設置します。

製品の回転率が高いので、使用期限を切らす可能性が低いためです。

さらに、使用期限が近い製品に関しては早い段階で引き下げ、使用頻度が高い病院の営業担当者に連絡して使用してもらうように働きかけるなどの対策を行ったりしている企業もあります。

反対に治療数は少ない診療科領域では、それでも緊急手術が入った時には持ち込まないとならないため、代理店の各拠点に製品を預けておくこともあります。

代理店は複数の病院と契約して担当されているケースがほとんどなので、代理店に預けることで、A病院で治療がある時にはA病院に、B病院にて治療がある場合にはB病院に、それぞれの預託製品を持ち運んでもらうように依頼するケースも多いのです。

これが緊急呼び出しの原因

ここまで記載すればほとんどの方がなんとなく気付くかもしれませんが、緊急手術で呼び出しをされるケースはこのように代理店の各拠点に預けている製品の持ち込みが必要になるケースがほとんどです。

なので、メーカー営業は最悪いなくても代理店営業担当者がいれば、完結するケースがほとんどです。

メーカー営業は治療に立ち会えると製品の売上が見込めたりするので、売上を期待するのであれば、対応することもあるかと思います。しかし、どちらかというと任意という印象があります。

代理店は逃げられない?

それでは代理店の営業担当者はこのような領域を担当することになったら基本対応せざるを得ないのでしょうか?

結論そうとも言えません。当番制となっていたりもするからです。

ほとんどの代理店の営業担当者は自分の担当している病院に対して職務への責任感がありますので、大体自分で対応することがほとんどです。

しかし、それだけではやはり身が持たないという現実があります。家族がいれば休暇で出かけたりもするでしょうし、お酒を飲みたい時もあるかと思います。

そこで、代理店の中では当番制を採用されていることがあります。土日や夜間でそれぞれ当番の時には電話を持って待機し、自分の担当先でない施設にも行って対応を行う事があります。

なので、当番日でなければ普通に夜間、休日を過ごすことができます。

おすすめとしては

この記事を見ている人は就職で医療業界に進みたい、転職で医療機器業界を検討しているという方が多いと思います。

医療機器営業は営業職の中でも基本的に給与水準が高い業界であると思います。

しかし、今回のような業務負荷に耐えることができずに違う道を探す方も多いです。なので、検討されている企業にはきちんと就労環境を確認をした方がいいと思います。

収入を上げる事は生活の質を向上させる上で大切な事ではありますが、体や精神を壊してまで働く必要はありません。

緊急対応があるか、当番制があるか、頻度はどのぐらいか。この辺りを確認して希望される企業へ入社してキャリアを積んで頂ける事を願っています。

おすすめしたい業界ではある

高収入な業界で、専門性も高く、営業としてのスキルアップも十分に可能な業界です。私も実際に多くの経験をして、今があると思っています。

しかし、体力には限界があります。昨今は長時間働くことが美徳とされる時代ではありません。短い時間の就労でも、成果を上げ、スキルを身に付けることが大切です。

また、医師の方々に色々と話を聞けることも人生における貴重な経験になります。人の命に最前線で関わり、自分には考えられないレベルの量の勉強を経験されている方々です。

自分が経験できなかったことを色々と聞けるのは大変興味深く、勉強になります。

そして、そんな医療機器営業を目指す方々に筆者が調べたオススメの求人及び転職エージェントを「おすすめ転職サービスまとめ」にてご紹介しています。

転職に関してのアドバイスは「転職・就職」からどうぞ。

低学歴からの逆襲に役立つ記事は「Fランの戦略」からどうぞ。

人間性の成長については「自己啓発」をご覧ください。

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