英語を強みにし、実際に活用していくにはどうすれば良いのだろうか。
現在、Fラン大学生だったり、社会人になりたてで今後に不安だったり、このまま働いていけるのだろうかと悩む人は多いのではないでしょうか。
この不安を払拭する為に何かをやり始めないとならないと考えるのであれば、「強みを作ること」と以前の記事からもお伝えしてきました。
今回は前回からの続きで、筆者の友人で、海外留学、海外勤務かつ、現在もバリバリ英語を使った仕事を経験しているKにインタビューさせて頂きました。
【今回の記事でわかること】
- キャリアにおいて英語がどれだけ強みになるか
- 今から英語をやることの重要性
- 海外留学なしで英語をマスターする効果的な学習方法
英語で勝ち取るキャリアとポジション
Kと話していて、お互いの意見が一致したのですが、英語ができると実際に強い。
英語ができる事で就職が決まる事ももちろんあります。
しかし、ツールの一つであるということです。
本業のスキルを向上させ、それを活かして活躍する場所を増やす事ができるのが英語であるというのがお互い共通の意見でした。
なので、実際英語力がある事で就きたいポジションに就けても、やはり本業のスキルがないと長続きはしないことをお互いの所属先の企業でも見てきています。
強みではあるのですが、本業としているスキルと組み合わせる事でさらに有用になるとお考え頂ければと思います。
前回は留学前から留学中の学生時代の話でした。
今回は社会人時代からの振り返りと現在まで、今後の学習方法のオススメを紹介します。
【前編】英語で勝ち取るキャリア。英語スキルを活用している人の実際。
初海外勤務
短大卒業した後はどうだったの?
仕事でも英語は当然のように使っていたんでしょ?
K:「短大を卒業して、小型飛行機の整備の仕事をしたけど、アメリカ社会で働いているから、しゃべれるのが当たり前になっていたね。
しゃべれないと人の命にも関わるし。
あとは、アメリカ人に教えてもらいながら、小型飛行機のエンジンラン(地面を飛行機で走ること)なんかもできるようになったよ。
教えてもらう時ももちろん英語だったけど、苦には全くならず、スムーズに覚える事ができたな。
このぐらいの時は、本当に英語が今話している日本語みたいに普通になっていたかな。」
なるほどな〜。
当時、大学の卒業旅行で遊びに行かせてもらったけど、そんな過酷な経験の後だったなんて全然知らなかった笑
就職活動と英語
次は国内に戻ってきてからの就職・転職活動に関して聞かせてもらいたいんだけど、まずKの学歴はさっきから話しているけど、短大卒ってことになるんだよね?
K:「日本では短大卒の学歴だね。整備士資格によるキャリア採用って感じかな。」
なるほどね。アメリカでも短大卒は低学歴になるの?
K:「低学歴にはなるけど、実際あっちは本当に実力社会だから。アメリカでの航空整備においてはあまり関係ないよ。その他の職種でも関係ないと思う。
仕事ができるかどうかだね。」
そうなんだ。
ちなみに今も技術職をしているけど、自分の技術力についての自己評価はどう?
K:「う〜ん、自分としては、真ん中かな。悪く言ってちょい下かも。」
謙虚だな笑。
じゃあ今の技術力で、実際に今までに就職・転職に困ったことってある?
K:「ちなみにわからないことはやり方聞けば卒なくできてるし、今までトラブルも起こしたことないから極端に技術力が低いってことはないと思うよ笑。
自分は自衛隊で働いた経験があるんだけど、それ以降は仕事に困ったことはないかな。
多分、選ばなければ仕事に困らないし、行きたいと思った会社にも絶対に行ける自信が今はあるよ。
正直技術職のプロは溢れていて、自分よりも優れた技術を持っている人は多数いるけど、就職転職の要項に、「英語ができること」って項目が入ると、自分と同等の人材は、ほぼ0になる。
だから、現在の自分の技術力がすごく高いとは思わないけど、珍しい人材(需要が高い存在)ではあると思うんだよね。
あとは実際に日々英語を使わない日はなくて、不明点は海外の担当に直電で確認しているし、それは他の人はできないことかもね。
ちなみに2回目の就職活動の時にはなかなか決まらなくて実は少し困った経験がある。
これは語学面での問題ではなくて、実務経験の少なさの方が影響して苦戦した。結果的には自衛隊に転職できたんだけどね笑。
今は、この時よりも整備士としての経験も増えて、英語もできるから困らないんだけど、そもそも仕事ができないと始まらないってのはどの仕事も同じだと思う。」
それはわかる!個人的には、仕事におけるスキル(営業であれば販売力と実績、エンジニアであれば技術力など)を高めるのが先で、英語は幅を拡げるツールになるんじゃないかと思う。
けど、仕事ができなくても英語ができる事でポストを任される人もいるのが現実だよね。
K:「その通りだね。あくまでも英語は本業の仕事の補助みたいな感じだね。
自分の場合は、整備士ってたくさんいるけど、海外メーカーだと英語必須だから、その時点で人よりも働ける会社が増える。
言っている通り、英語ができるからポジション任される人もいるけど、仕事能力が低いと、消えるのも早いよな笑」
それな〜。
実際英語できる人がポジションに就くけど、本来の仕事能力がないとすぐにいなくなるよね。
仕事能力があってこそ活きるのが英語だね。
他にも英語ができる事で、他の人から優先的に何かを得た機会とか、得したことってあった?
K:「あったよ。
航空会社って機体を学ぶトレーニングに1ヶ月ぐらい送られることがあるんだけど、トレーニング内容は他社の飛行機を整備する資格取得の為のトレーニングで、合計3人行ったうち自分だけ未経験なのに英語ができるからって事で入れた。
当時、自分の所属していた外資系航空会社の飛行機に不具合が起きた時は、現場→マネージャー→海外本社の流れで確認してもらってたんだよね。
だから、現場の整備士が英語が話せなくても、マネージャーが英語が話せれば伝えてもらうことができて、回答もマネージャーを介して日本語で聞くことができた。
当時いた会社は、他社の飛行機の整備も契約として引き受けていたんだけど、他社飛行機で不具合が起きた場合、なぜかマネージャーが受けてくれなかったんだよね笑。だから自分でパイロットに状況報告をし、不具合に関する問い合わせをその飛行機を運航している航空会社の本社に直電して確認しないとならない。
不具合が起きるとカーゴ、旅客課には日本語で状況報告して、不具合内容とどのぐらいで再出発が可能かの報告をパイロットに英語でやってたんだよね。
だから英語力に問題ない事で、アサインしてもらう事ができて、貴重な経験ができた。
これは英語のおかげ、英語様様。」
お〜。まさにスキルで勝ち取った経験だな!
けど、その時はだいぶ昔で若手時代だと思うけど、技術力的にはどうだったの?
K:「この時は確かに若手だったから技術力としては未熟だったかな。
さっき仕事能力があってこそ英語が活きるって話したけど、この時は英語でポジション取れて、コミュニケーション取りながら技術を覚えてくことができたから、逆パターンだね。
仕事能力自体を高めることに英語も活用させてもらったって感じかな。
こうやって振り返ると経験積んだ後も英語は役立つし、経験積む機会を得るのにも役立ってるってのがわかるな。
その時は夢中だから気づかないけど、インタビューされてみるとなかなか自分の経験の棚卸にもなるからいいもんだな笑。」
そもそもこのエピソードがあって、就活で落ちるとこないんじゃない?笑
英語力もだけど、未経験のことに対しての対応力と忍耐力が高すぎるよ。
ちなみに自分の英語能力はこのぐらいですって表現できる資格とかそういうのは何かあるの?
K:「TOEICは2012年時点で970点だった。けど、これはまあ一応ぐらいにしか思っていないんだよね。
多分企業の面接官もどれだけ勉強したかの努力量を見てるだけ。履歴書とかの見た目はいいかもしれないけど笑。
面接で受け答えができるかの方が大事(挨拶、自己紹介)。
だから、TOEICで高得点取ることで年収が数百万上がるって考え方はしない方がいい。これは本当に言えるし、勘違いしている人が多い。得点が上がっても給料増えなくて、時間無駄にしたって言っている人はたくさんいるよ。
正直、勿体ないな〜と思いながら見てる笑。
自分で言うのもだけど、使える英語力は本当に職に困らないってのはあるね。」
今、自分が過去に戻れたら、どのように勉強を進めるか
ここからは留学まではしなくとも、効果的に英語をマスターしていく為のKのオススメする学習方法についてご紹介。
Kの場合は海外に行ったけど、もちろん既に四大進学済みの人もいるし、留学の費用が捻出できないって人もいると思うんだけど、そういう人が英語を学ぶとしたら、どうやって教えてくかを経験から教えてもらえる?
K:「そこは本当良く聞かれるわ笑。けど、何でもそうだけど、継続が大事だとは思うよ。自分の場合は、環境を作って追い込んだから短期間で成長できたけど、国内にいると環境を作ることは難しいから、とにかく継続だね。それを前提に教えるわ。」
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自分1人でできることから始める
①中学の参考書を丸暗記(ライティングと文法の理解)
K:「理由としては、経験上ここをきちんと理解していない人は絶対喋れない。
これを理解できないと言いたいことを組み立てる力が育たないから。」
内なるほどね。参考書のオススメとかはある?
K:「それもよく聞かれる笑。
結論、立ち読みして、行けると思った本てのが正解かな。
行けると思う理由は何でもOK、とにかくこれなら終われると思った本。」
オリラジのあっちゃんと同じようなこと言うな〜。
勉強の参考書は薄くて、達成可能な参考書がやり切った感が出るしいいって話してた!
K:「そうそう。とにかく一冊終わらせるのが大事だよ!」
②好きな洋画を英語字幕で見る(リスニング、アウトプットの選択肢を増やす)
K:「理由は、好きな映画って日本語で内容をすでに把握しているでしょ?
自分が普段日本語で言っていることを伝えるのに、直訳とは違う時がある。
洋画字幕はニュアンスを伝えるのが役目だから、英語だとどう言うかがわかる。
英語が話せる人は、この英語をこの翻訳者はこうやって訳すんだ〜と思いながら見てる。
それで、こういう時、これを伝えたい時はこうやって言うんだってのがわかるようになるんだよね。
あとは耳を慣れさせることも重要だからね。」
なるほど!ちなみにオススメ映画ってある?
K:「う〜ん、本当に何でもいいんだけど、強いて挙げるなら「フレンズ」かな。
ちょうどいいんだよね。小難しい単語を使っていないし、若い世代の話。
共感しつつ、英語も学べる。」
挫けそうな時
中学の参考書の問題を解くような勉強は過去にみんな経験があるし、学生時代と変わらないと思うんだけど、リスニングの部分は本当に苦戦して挫ける人が多いと思うんだけど、何かアドバイスある?
K:「そんなのみんな誰しもそうだよ。海外に行く前自分もそうだった。
最初トライしてみて、ダメなら切り替える。これを繰り返す。何よりも止めるのがダメ。とにかく続ける。」
耳が痛い笑。
英語嫌いじゃないけど、継続って難しいよね。
K:「そうだね。ちなみに海外に行かずに毎日やったとして個人的には5年はかかるとは思うかな。もちろん努力次第で前後するけど。
けど、5年て長いように聞こえるけど、あっという間なんだよね。
例えば、学生が大学入学してから自分が今話している内容を国内にいても勉強してくれたら、卒業して社会人1年目が終わる頃にはだいぶ話せるようになっているはずなんだよね。
年齢にして23とか24で国内にいて英語が既に武器になっているならかなり強いでしょ?
自分も海外に行って3年は掛かったから、コスパとしてはかなりいいんじゃないかな?
これが社会人になってからやったとしても、現役卒業だとして30歳前には英語ができるようになっている。
これってアドバンテージすごいってわかるでしょ?」
ますます耳が痛い笑
K:「笑。実際こうやってアドバイスしても、やる人がいないからね。
先にも話したけど、英語をしゃべれるようになることが目標だと続かないから、英語を活用して、やってみたいことがあると継続ができると個人的には思うかな。
自分の場合はそれが整備士で、その先にパイロットの夢があったからよかったなと。」
相手が必要になってくる段階
①学んだことをアウトプット
K:「次からはやっぱり実際に使う環境に飛び込んで、マンツーマンで会話かな。
ネット英会話とか、HUBとかにいる外国人と喋る。これはリスニングもスピーキングも鍛えられるんだよね。
やっぱり喋らないと言葉は出てこないし、喋る=筋トレと同じだから。
まあ実際集中してやるにはやっぱりネット英会話だよね。
昔はこれがなかったから語学留学が必要だっただけど、今は本当にいい時代になったと思う。
語学留学するぐらいなら、これで充分だよ、本当に。」
話す事が筋トレかあ
K:「これって本当にそうなんだよ。話す時って舌の筋肉を使っているから。
アメリカでは日本人の英語発音が下手って言われているんだよね。
だけど、アメリカ人はスペイン語の発音が下手。一方日本人はスペイン語の発音はうまい。
なぜかと言うと、言語によって発音時に使う筋肉が違って、日本語とスペイン語は話す時に使う筋肉が似ているからなんだよね。」
以前スペイン語圏の人と結婚した人が、単語はカタカナ読みでスペイン語は話せるって言ってたのを思い出した!
K:「そうそう。そんな感じ。
スポーツをうまくなる為には練習するから=スピーキングも反復練習なんだよ。
うまく喋るようになるには舌を鍛えるってことが大切。」
ビジネスで英語を使うには
K:「最後の仕上げにはやっぱりビジネス英語学校に通う必要があるかな。
今までの経験を経て、この時点で入学時に真ん中ぐらいのクラスに入れれば留学の必要まではないかな。
1番下のクラスに入るようだと、もう少し勉強が必要かもね。
ビジネス英語学校に通う理由としては、先生に文法を直してもらえるし、強制的にちゃんとした文章を読まされる点かな。
あと、ビジネスの場面では読んだことをアウトプット、契約書を読んでアウトプット、プレゼンやスピーチなども行うと思うけど、実際に学校でも自己紹介、本の感想をスピーチしたりはするみたい。
ここまでができたら仕上げで、あとはやってきたことを実際の仕事でも使っていく感じかな。」
戦略的で効率的な学習だね。
ちなみにさっきTOEICは意味ないって言ってたけど、見て証明できる能力ではやっぱりないの?
K:「英語ができるようになりたいという理由で、英検、TOEICに力を注いで収入アップをさせようとするのは遠回りだと思うよ。
さっきも話した通りで、これらは努力をアピールする為、もしくは採用担当者からしたら勉強した証でしかない。
実際に使えるかどうかを測れるものではないんだよ。
今まで紹介した内容で勉強している途中で受けて、たまたま点数も取れたぐらいがベスト。自分もそうだったし。
実際に過去に面接官に「英語ができるってことだけど、電話で実際に英会話で話すことできますか?って言われて、対応したことがあった。
その時は、なんだこの簡単な面接はって思ったぐらい簡単な英会話だったんだけど、その面接官曰く、TOEIC満点の人って実は面接受けているとたくさん存在するけど、この程度の英会話すら話せる人って全然いないんですよって言ってた。
それって実際の仕事には使えないから意味がないと思うんだよね。」
仕事で使わない英語を勉強しちゃってるってことか〜。
効率悪いね。
K:「その通り!ちなみに英語圏の人間は英検1級合格できない。理由は全く実用的ではない単語ばかり出るから。
海外の人でも使わないような英語が出てくるような試験は受ける意味はないよね。」
インタビューの感想
いや〜、思っていた以上に色々と聞けて楽しかった!
英語ができるとメリットしかないね!!
K:「やっぱり英語ができたらあらゆることの壁がなくなるのは間違いないかな。
仕事のできる場所が圧倒的に増えるし、学歴とか気にならないよ。
実際仕事探しで困らないから。
けど、何よりも大切なのは自分の仕事をしっかりやって結果を出すことが重要だね。
自分は技術職としてのスキルアップが大切だって考えているから、そこは怠らないようにしてるよ。
今までやってきた事を英語を使ってもできるようになる為の道具でしかないから。
自分も経歴の棚卸ができてよかった。今日話した内容とかを職務経歴書とか履歴書とかに付け足そうかな笑。」
まとめ
- 英語ができると就活・転職ではやはり有効になる。
- 英語ができるとポジションに就きやすい。
- 英語ができるだけで、仕事ができるとは限らないので、スキルを磨き続ける。
- 留学なしで勉強することはできるが、継続が必要。
- 少なくとも5年。長いと思うか、短いと思うかは人それぞれだが、その後の人生を考えるとコスパは良いのでは?
- 本当に活用できる英語を学んだ方が良い。
と、いう事で、英語ができる人間は実際に社会でどんな感じなのかを記載させて頂きました。
Kの人間性による努力もすごいとは思ったのですが、実際英語はスキルとしてはかなり強力であるということがわかりますね。
今回の記事が今後のキャリアを考える際の参考になれば幸いと思っております。
また、今回インタビューさせてもらったKには大変感謝しております。忙しい時に時間を作ってもらってありがとうございました!
Kからは、「何かで結果出している人間が喋れないわけがない!!」と強いコメントももらっています。
私自身も今後の参考になりました。
ちなみに現職の私の同僚も英語を話せる人がいるのですが、その人は、
「自分は元々英語というか勉強ができなくて、PushとPullの意味がわからなくてドアのとことかでいつもミスってた」
と、言っていました。
これ聞いてやる気出たのは私だけではないはず笑。
更なる強みを作っていきましょう。
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